スーパーに行くとたくさんの「調味料」が並んでいますよね。
あなたが購入を決める際の基準はなんですか?
当たり前のように手にしているその調味料、ニセモノかもしれません。
この記事では、どのご家庭にも必ずある調味料4種類についてご紹介したいと思います。

美しき日本の伝統調味料を使おう

日本には伝統的調味料がいくつかあります。
中でも「しょうゆ」「みりん」「味噌」「酢」はどのご家庭にも必ず常備されていますよね。
いつも決まって買うもの、お気に入りのものなどこだわりも各々あると思います。
あまり知られていませんが
添加物大国日本では、添加物を駆使して作られた調味料もどきが存在します。
例えば、スーパーに行くと「みりん風調味料」など見かけることがありませんか?
それらもこの添加物を加え「時短」「コスパ」を重視して作られたものです。
古くからある、この美しい調味料に添加物など必要ありません。
時間をかけて微生物たちによって発酵してこその、伝統調味料です。
いつも作っている味噌汁に何が含まれているか。
せっかく忙しい時間をぬって今日もキッチンに立つのであれば、体に良いものを使って
本当に美味しいものを作りたいものです。
本物の調味料を使うと、料理の味のレベルが格段に変わります
ぜひ、あなたの家にある調味料の「裏面」を見ながらこの記事を読んでみてください。
料理に欠かせない「しょうゆ」

日本を代表する調味料の一つが「しょうゆ」ですよね。
伝統的な手法で作った、1年以上寝かしてできたしょうゆは、
微生物や酵素の働きで300種類以上の香りの成分が醸し出されていると言われています。
ですが、もしかするとあなたがいつも使っている、しょうゆは伝統的なものとは
かけ離れている可能性があります。
濃口しょうゆの原材料は下記の3つ。
- 丸大豆
- 小麦
- 食塩
薄口しょうゆの場合は、上記プラス「米」
本醸造しょうゆの伝統的な製法は、蒸した丸大豆と炒った小麦で麹をつくり、塩水と混ぜて
桶に入れて諸味をつくり、発酵・熟成させます。
麹から生まれた酵素が働き、大豆や小麦のタクパク質をアミノ酸に、デンプンを糖分に、
脂質を風味に変えます。
これが
しょうゆの複雑なうま味となり、多様な甘味、酸味、香りが混じり合い、深みのある味が生まれます。
脱脂加工大豆でできた「醤油もどき」
お買い得商品によくあるのが「しょうゆもどき」です。
「しょうゆもどき」の原材料↓
脱脂加工大豆 | ノルマルヘキサンという溶剤で油を抽出した後に残った大豆。 大量生産のしょうゆに使われ、多くが外国産の遺伝子組み替え大豆が使われている。 生産者の履歴を追うことが難しく、誰がどのような環境で育てた大豆なのかが分からない。 |
アミノ酸液 | 脱脂加工大豆を塩酸で分解してつくったもの。 しょうゆの旨味の素であるアミノ酸は、本来時間をかけて発酵させて醸し出されるもの |
「脱脂加工大豆を使ったしょうゆ」や「アミノ酸液」を原料にして
- うま味調味料 → うま味足し
- 糖類、甘味料 → 味を調整
- カラメル色素 → それらしい色に着色
- アルコール → 保存のため
これらの添加物を加えてできています。
スーパーで売られている、安売りのしょうゆは上記が含まれているものがほとんどです。
ぜひキッチンへ行って、しょうゆの原材料を確認してみてください。
私もこれを初めて知った時、いつも使っていたものが添加物だらけで驚きました。
しょうゆを変えるだけで、いつもの料理も格段に美味しくなりますよ。
「丸大豆」「小麦」「食塩」だけでつくられた、しょうゆを選ぼう!
「本みりん」があれば煮物はプロ級!?
伝統調味料の「本みりん」は、煮物の出来栄えを左右します。
- 調理した食材の表面にテリとツヤをつけてくれる
- 素材の煮崩れを防ぎ、食材のうま味成分を外に逃がさない
- 素早く食材にしみ込み、料理にコクを与える
- 魚や肉の臭みを消す
本みりんの原材料は下記の3つです。
- もち米
- 米麹
- 焼酎
伝統的な「本みりん」は、蒸したもち米、米麹を焼酎の中に入れ、
40〜60日間かけて糖化・熟成させてつくります。
このような製法により、米麹中の酵素が働き、もち米のデンプンやタンパク質が分解されて
さまざまな種類の糖類、アミノ酸、有機酸、香気成分などが生成され、
特有の風味が醸し出されます。
同じ「本みりん」でも安価なものは原材料が下記の成分で作られていることがあります。
【伝統的】もち米・米麹・焼酎 | 焼酎の原料→米 |
【安価なもの】もち米・米麹・醸造アルコールや糖類 | 醸造アルコール→サトウキビの搾りカス |
スーパーの売り場には「本みりん」以外に、「みりん風調味料」「発酵調味料」と
表示が違うものが売られています。
「みりん風調味料」は色付きシロップ
「みりんもどき」の調味料は、みりん風調味料と表示されているものです。
本みりんと比べてもかなり安いです。
「みりんもどき」の原材料↓
水飴、ブドウ糖果糖液糖、米、米麹、うま味調味料、酸味料、カラメル色素など。
「本みりん」はアルコール分が約14%で、酒税法でもお酒に分類されます。
「みりん風調味料」はアルコール分がほとんどないため、
「本みりん」のような調理効果はありません。
製法も成分もまったく違い、いわば
糖類とうま味調味料、酸味料などの添加物をブレンドして、みりんに似せた色付きシロップ
と言われています。
添加物でできた「発酵(醸造)調味料」
発酵調味料には2通りの味があります。
料理酒タイプ | 酸味を強くして糖類を少なくしている |
みりんタイプ | 糖類を多く入れて甘くしている |
こだわりの「発酵調味料」をつくっているメーカーもありますが
糖類、酸味料、うま味調味料、着色料など、添加物でとりつくろったものが多く出回っています。
アルコール度数は10〜15%未満ですが、アルコールを作る際にあらかじめ塩が加えられています。
そのためお酒として飲めないということで、酒税法の対象外で税金が安くなっています。
伝統的な手法で作られた、みりんでサバの煮付けを作るとテリが違い、生臭くもなく、
煮崩れもしません。「みりんもどき」ではこうはなりません。
本物のみりんで、違いを実感してみてくださいね。
「もち米」「米麹」「焼酎」だけでつくられた、みりんを選ぼう!

「本物の味噌」はコレだ!

しょうゆ、みりんと同じように、味噌も長い間、日本人の食生活を支えてきた
伝統的な発酵食品です。
味噌の種類と原材料は下記の3種類です。
米味噌(国内で最も多い) | 大豆・米麹・塩 |
麦味噌 | 大豆・麦麹・塩 |
豆味噌 | 大豆・塩 |
良質な味噌の味は、甘味、塩味、うま味、酸味などが複雑に絡み合ってできたものです。
熟成の進んだものほど、うま味が強くなり、コクとノビのある味わいになります。
「減塩味噌」と「だし入り味噌」は要注意
世の中は減塩志向で、味噌も「減塩」「低塩」と宣伝している商品が増えています。
ですが味噌を仕込む際に塩が不足すると、うま味が出ない、変色し、日持ちがしない、
カビが生える、味にコクが出ない、水っぽくなるなど弊害が出ます。
減塩味噌は、これらの弊害を添加物で補っています。
十分な塩を入れてじっくりと寝かせて熟成するのではなく、酵素を加えたりして
醸造を促進させ、添加物で仕上げるので「時短」になり、コストもずっと安くなります。
この方法は、だし入り味噌も同様です。
「大豆」「穀類(米、大麦など)」「食塩」だけでつくられた、味噌を選ぼう!
添加物で1か月も早く完成する「酢」
料理のアクセントとして欠かせないのが「酢」です。
原材料はこの1つ。
米
米だけでつくられたものが「純米酢」です。
ほかの基本調味料と同様に、酢も伝統的な製法でつくると、
微生物が醸し出す有機酸の複雑な風味が生まれます。
すべて微生物任せの発酵で、
酒から酢になるまで最低3か月、熟成させるとそれ以上の月日がかかります。
一方、大量生産の酢はコストと「時短」重視です。
酒をつくる過程を飛ばし、「速醸」させれば1週間ほどで酢が完成します。
酢酸菌で酸っぱい酢はできても、伝統的な酢のような風味は期待できません。
穀物酢と表示されている酢の多くは、原材料に米だけでなく
小麦やコーン(外国産)、アルコール(サトウキビの搾りかすやデンプン)
と記載されています。
「米」だけでつくられた、純米酢を選ぼう!

まとめ
この記事では、調味料4種類についてご紹介しました。
私自身、この現実を知った時にはかなりの衝撃を受けました。
添加物を使うことによって、私たち消費者がお得に買えることも事実です。
ぜひ次回の買い物の参考にしてみてくださいね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
